はじめのマイオピニオン - my opinion -
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梅雨と月と地学

 今年の梅雨入りはまだ宣言されていない。例年だと6月11日前後のようだが、今年はかなり遅れそうだ。梅雨は言うまでもなく、特に雨が多い時期だが、この時期に適度な雨量があれば
、夏の渇水が凌げる。しかし、しばしば豪雨になり災害を起こすこともある。今年はないことを祈るばかりである。

 「梅雨」とは寒気を含むオホーツク海高気圧と、暖気の太平洋高気圧のせめぎ合いで起こる。これが秋に起こると「秋雨」になる。梅雨明けは太平洋高気圧が優勢になることで夏が訪れ、秋雨ののちはオホーツク海高気圧が優勢になって秋をもたらす。暖気と寒気のぶつかるところで前線が発生し、雨を降らせる。

 寒気が暖気の下に潜り込んで、どんどん押していく時に出来るのが寒冷前線、暖気が寒気の上に乗り上げて、寒気を押し戻す時に出来るのが温暖前線である。天気図を見ると、前者は前線上に連なる三角形で表現され、後者は連なる半円で表現される。寒気と暖気がおしくらまんじゅうして動きにくくなる状態が停滞前線で、三角形と半円が交互に並ぶ。これは梅雨と秋雨の際によく発生するので長雨になる。

 最近は大人も子どもも天気図を見ることは少なくなった。確かにテレビの天気予報で簡単な天気図を見ることはあるが、その大元になっている詳しいそれを見ることは滅多にない。予報士でなくても天気に詳しい人は、これを見て自分である程度、今後の天気を予報することができる。

 気象学は大きい分類で言えば「地学」に入る。地学は他に、天文学や地質学、鉱物学、火山学、地震学などで構成され、最近では「地球科学」とも呼ばれる。ところが今の学校教育では理科の科目として物理学、生物学、化学が幅を利かせ、地学はどうも肩身が狭い。地学を専門とする教員が少ないことも影響している。

 月の満ち欠けの原理を完全に知っている人は、残念ながらほとんどいない。夏の満月は高度が低く、冬の満月は逆に高い。9月頃の満月が程よい高さになるので、仲秋の名月になるのだと言う理屈も、もっと分からない。学校で地学をきちんと教えないからである。

 地球の温暖化やそれに伴う様々な災害の発生も、地学をきちんと学んでいれば、それを予測したり、その防止のためにもっと自発的に、積極的に行動する人を増やすことができるはずだ。地学の復権を目指さなければならない。

[ 2024.06.17 ]
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