国会からの公式派遣を受けて、第43回日本EU議員会議に出席のため、衆議院5人、参議院3人の超党派の団長として、私は7月7日から9日までフランスのストラスブールを訪問した。国会開会中の派遣となったため、両院の議員運営委員会の許しを得て、2泊4日という弾丸ツアーに近い強行日程をこなした。
EU議会はベルギーのブラッセルと、ストラスブールの2ヶ所にあり、この時期はストラスブールで開催されている。隣町はもうドイツという国境の街だが、過去の戦争によりフランス領とドイツ領を行き来した特別な街だ。よく小学校の学芸会で、「フランス語で授業するのは今日が最後、明日からはドイツ語で」という『最後の授業』の劇はこの辺りが題材になっている。
現在EUは27カ国によって構成され、各国の主権の一部をEUに委譲するという、超国家的な存在である。戦争を繰り返していた独仏の和解の場所とも言えるストラスブール(アルザス=ロレーヌ地方)を、ヨーロッパ統合の象徴として、EU議会を置いた意義はとても大きい。
派遣団はEU議会議長や、国際貿易委員長、外交委員長などとの会談ののち、日EU間の安全保障、外交面の協力、産業政策における協力、EPAの充実、文化や技術協力など、5つの議題について約5時間の会議を行い、共同声明を発して閉会した。
日EU議員会議は東京とストラスブールを交互に開催して50年が経とうとしているが、今回ほど両者の連携の重要さが、強く意識されたことはなかった。厳しさを増す国際環境のもと、アメリカとの一定の距離を置こうとするEUと、日米同盟を基軸とするも、同志国をも拡大したい日本との思惑が一致したためと思われる。
来年は東京で開催する番だが、日EU間の協力関係はより密接になることが予想されており、日EU議連の役割も益々重要になっていくはずである。日EU議連の会長として更なる努力をしなければならない。