はじめのマイオピニオン - my opinion -
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地球温暖化と台風

 今年も台風の季節がやってきた。既に台風5号が東北地方に上陸して被害をもたらした。東北地方に直に上陸するコースは珍しい。さらに大型で強い台風7号は、関東上陸で大きな被害が予想されたが、幸い予報進路より東側を通過した。次の台風10号は関西直撃の予報が出ている。気の抜けない日が続く。

 過去70年間で年間平均26.1個発生し、11.5個が接近、さらに2.9個が上陸した。今年はまだ10個の発生なので、少ない方かもしれない。しかし日本に近づくにつれて強くなるか、勢力を保ったまま上陸するというケースが目立つ。

 この原因は明らかに地球温暖化の影響を受けて、日本近海の海水温がどんどん上昇しているからだ。台風10号が進む予測の海域の水温は30℃を下回らず、水蒸気を含む熱エネルギーが絶えず供給される状態になる。日本に近づいても勢力は衰えず、むしろ発達するのではないかと警戒されている。

 今後も発生数は少ないが、ひとたび台風として発生すると、大きくかつ強い勢力の台風になる確率が高くなる傾向が益々多くなりそうだ。そうなると上陸せず、日本から離れていても、大きな影響を受けることになる。湿った空気が大量に供給され、その風が山にぶつかったところで豪雨をもたらす。また寒気団との境目に出来た前線を刺激して、大雨を降らせる可能性が高まる。

 地球温暖化防止の重要性はますます高まるが、すぐに効果を発揮することにはならない。当面は大型で強力な台風への備えを、対症療法的だが、地道に取り組んでいく必要がある。

[ 2024.08.26 ]