3年前の東京五輪から3年が経過しようとしているが、次のパリ五輪開会まで、あと100日というアナウンスが先日あった。東京五輪がコロナ禍のために1年延期され、間隔が3年と短くなってしまったが、それにしても「光陰矢の如し」である。
実はパリ五輪には、既に作新学院卒業生3人が出場を決めている。スポーツクライミングの楢﨑智亜君、競泳バタフライ100mの水沼尚輝君、水泳板飛び込みの榎本遼香さんであり、いずれも2回目の出場になる。いずれも前回は惜しくもメダルを逃しているが、今度は是非メダルを目指して頑張ってほしい。
3年前の東京五輪では、競技内容がすぐ分かる種目別ピクトグラム(絵文字)が話題となったが、パリ五輪のそれはお国柄か、紋章のような華麗なデザインになっている。パリの石畳みを思わせるようなデザインなので、ネットで検索してみたらどうだろうか。
ところで1964年の東京五輪は、日本の復興と経済成長のシンボルともなり、大変感動的なイベントだった。しかし2021年のそれは、公式ポスターの盗作騒ぎにはじまり、開会式企画スタッフの総入れ替えなど、ドタバタの準備だった。さらに五輪後は運営側の不祥事が発覚して、残念ながら五輪のイメージが「地に落ちた」と言っても言い過ぎではない。
かつてのロサンゼルス五輪から始まったと言われる「オリンピックの商業化」が、今回の東京で煮詰まってしまったという印象である。既に分かっていた状況だから、JOCは心して対応すべきであったが、まんまとはまってしまったのは大変残念である。
加えて樹木の大量伐採や環境の悪化が指摘されている神宮外苑再開発計画は、東京五輪の誘致や実施がきっかけであったことも指摘されている。これを懸念して私は、超党派の議員連盟を組織して、反対運動を後押ししている。これ以上東京五輪のイメージを壊さないことを切に願っている。