はじめのマイオピニオン - my opinion -
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アメリカの皆既日食

 先週後半は岸田総理の国賓としての訪米があった。その評価は先に譲るとして、総理訪米の直前に、アメリカ本土で起こった大イベントが、皆既日食である。日食とは言うまでもなく太陽と地球の間に月が挟まり、月によって太陽が隠れる現象だ。太陽が完全に月に隠れる時が「皆既日食」、太陽が月の周りにはみ出しているのが「金環食」、太陽の一部しか隠れないのが「部分食」と呼ばれる。

 この違いは地球が太陽の周りを回る軌道が楕円でからで、太陽が近くなると金環食、遠くなると皆既日食となる。いにしえの人々は太陽が何かに隠れて暗くなる、すっぽり隠れるという現象を、不吉な出来事として恐れた。天照大神が天の岩戸に隠れたという神話も、この現象が由来である。

 古代人は何回も訪れる日食に法則性があることを発見し、地球上の同じ場所で日食が起こる現象が、約18年ごとに起こると言う「サロス単位」が考案された。しかしやはり楕円軌道などのため、必ず18年ごとに起こるとは限らない現代では精密な軌道計算により、未来に起こる日食の種類も場所も日時も、正確に分かるようになった。

 例えば次に日本で見られる日食は2035年9月2日で皆既日食だ。能登半島を通り、富山市、長野市、前橋市、宇都宮市、水戸市を通過して、太平洋に抜ける。宇都宮市では太陽が月に隠れるのが、午前10時07分21秒から同09分51秒の、2分30秒間という。当日は晴れてくれることを祈るばかりだ。私は81歳でこの時を迎えるので、健康に気をつけて生きていたいと思う。

 

[ 2024.04.15 ]