はじめのマイオピニオン - my opinion -
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EU議会とのウクライナ危機に関する対話

 私が会長を務める日本EU友好議員連盟は、4月28日夕刻、EU議会対日議員交流団とのリモート会議を開催した。ウクライナ危機を見据えた臨時の会議で、先方からの提案によるものである。日本はロシアの東隣に位置するが、地続きのEU各国にとっては、比べものにならないほどの緊張感と重苦しさが感じられた。

 また意見交換の際にはエネルギー問題が大きく取り上げられた。ロシアからのLNGなどが遮断されつつあり、対ロ制裁には歩調を合わせるものの、市民生活への影響と代替エネルギーへの転換の難しさをEUの議員たちは強く懸念していた。

 以下に私の会議冒頭における挨拶を掲載するが、今後もウクライナ危機に対するEU側との意思疎通を頻繁に行い、日本の貢献策を模索していきたい。

⇒日本とEU議会のリモート会議における会長挨拶
 クリステル・シャルデモーゼ団長をはじめ、EU議会対日交流議員団の皆様、こんにちは。私は昨年暮れ日本・EU友好議員連盟会長に就任した船田元です。同僚議員とともに参加いたします。
 本日、EU議員団皆様とオンラインで話し合い、ウクライナ危機に関する情報の共有と、対応についての協力を確認出来ることは、大変意義あることと思います。またこの会議がEU側からのご提案で実現したことに感謝いたします。
 この度のロシアによるウクライナ侵略の行為はまさに「力による一方的な現状変更の試み」であり、国際法に照らして決して許されるものではありません。
 さらにロシア軍による無辜の民間人に対する攻撃や殺害は、明らかに戦争犯罪です。最も強い言葉で糾弾されなければなりません。
 現在日本においてもアメリカやEUと歩調を合わせ、ロシアに対する強力な経済制裁を行なっております。その結果日本国内でもエネルギーや物資の高騰や不足が生じておりますが、我々はロシアの暴挙を食い止めるため、力を合わせなければなりません。
 一方アジア諸国の一部で制裁に消極的な対応も見られますが、我々の制裁に同調してもらうことが何より大切であり、日本政府の彼らへの働きかけを促します。
 また500万人を超える避難民をEU各国が引き受けておられ、心から敬意を表します。日本も少人数ながら避難民を受け入れつつありますが、EU各国におられる避難民への支援も、今後さらに強化して参ります。
 さらに当事者のみならず、各国・各機関が智慧を出しあい、1日も早い停戦実現を切望します。停戦ののちはウクライナの人々の住居やインフラの早期復興に向けて、日本も全力を尽くさなければなりません。
 今後ともEU議員の皆様と日本側議員との間で密接な連絡を取り合い、ウクライナ危機への適切な対応を実現するとともに、日EU両地域の政治・経済関係の健全かつ温かい進展に寄与して参りたいと思います。
以上

[ 2022.05.02 ]