はじめのマイオピニオン - my opinion -
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特別国会を振り返って

 昨日は長かった特別国会が、事実上閉幕した。普通、特別国会は衆議院総選挙の後、総理大臣を決める首班指名など、少数の案件をこなして1週間ほどで終わっているが、今回は2月の総選挙ののち、新年度予算案の審議に直ぐに取り掛からなければならず、特別国会のまま、ここまで来てしまった。

 この国会では新年度予算をはじめ、国旗損壊罪新設法、国家情報会議設置法、皇室典範改正、防災庁設置法など、重要法案が成立したが、高市内閣のカラーである保守的な案件が目立った。また自民党と連立を組む日本維新の会の意思に基づく法案審議では、混乱を招く結果となった。

 衆議院議員の定数削減法案では、比例区のみの削減案に多くの野党が反対して、与党は審議入り断念に追い込まれた。副首都関連法案では、大阪都構想との関係が喧伝されて、審議が大幅に遅れ、1週間ほどの会期延長の末、ようやく土壇場で成立した。

 一々の法案の中身に関するコメントは差し控えるが、反省すべきは拙速な国会運営だった。本予算の審議日数は、これまで衆参それぞれ1ヶ月程度かけていたが、衆議院総選挙での自民党圧勝の勢いを借りて、衆議院での審議を2週間で切り上げた。皇室典範の審議や副首都関連法の審議では、重要案件にもかかわらず、これも極めて短い時間で仕上げてしまった。

 従来の国会運営は確かに時間がかかり、与野党間の妥協で成り立っていると言っても過言ではないが、民主主義というのは一定の時間がかかるものであり、過去にも慎重審議の中で、より良いアイデアが出てきたこともある。衆院選での大勝利が高市内閣の奢りを招いてしまった感がある。「勝って兜の緒を絞めよ」という格言も効かなかったようだ。

 さらに、国会運営には多くの慣例が設けられており、「急がば回れ」というケースがままあるが、高市総理は時として慣例を破り、異例の対応を自民党国会対策に強いる場面が目立った。私も国会対策の現場に立つことは多くなかったものの、長年の議員生活の中で、国会の運び方は何とか学んできたつもりだ。その私があっ!と思う指示を、高市総理はしばしば出していた。

 消費税減税をめぐる議論が煮詰まってくれば、秋の早い段階で臨時国会が開かれるかも知れない。その時はもう少し丁寧な国会審議が出来るように、総理官邸と与党国会対策委員会が密に連携し合えることを、切に望みたい。

 「民主主義とは最悪の政治形態だ。ただしこれまでに試された全ての政治形態を除いては」というウィンストン・チャーチルの名言を、高市総理に贈りたい。

[ 2026.07.27 ]