激戦の参議院選挙投票日から1週間が経った。自民党内では石破総理の退陣を求める言動が激しくなっているが、私は以前より、参議院選挙敗北の責任はきちんと果たしてもらうべきだが、石破総理は辞める必要もないし、辞めてもらっては困ると主張してきた。ただもう少し丁寧に頭を下げるべきだとは思うが、彼は昔から誤り下手で変わらないなと、長年付き合ってきた私には分かる気がする。
今回のオピニオンでも、石破総理続投の理由を整理して申し上げたい。
① 石破政権は発足当初から、自民党内の負の遺産に苛まれながら、その解消に向け苦労しながら頑張って来た。
② 少数与党政権のもとで、昨年の臨時国会そして通常国会では、テーマごとに野党との合意を取り付け、補正予算や本予算、年金改革などの重要案件を成立させるなど、見事に乗り切った。
③ トランプ関税の15%合意にようやく辿り着いたが、対米約束を履行するには、なお丁寧な手続きや国内産業を必死で守る努力が必要であり、政治空白は許されない。
④ 参議院選挙後、中央政界は多党化時代に突入しており、各党との交渉を首尾よく行えるのは石破総理だけである。
⑤ 参議院選挙の敗因の分析と、党勢回復のための改善策は、当事者である石破総理のもとでなければ遂行することは困難である。
以上の理由から石破総理の続投を支持するが、党内への丁寧な説明、丁寧な国会運営に意を尽くしていただきたい。今は「国難」とも言える厳しい環境にあり、党内抗争に明け暮れる時ではない。政権維持に一丸となって団結して闘うべきではないだろうか。