はじめのマイオピニオン - my opinion -
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日本EU議員会議を振り返って

 先月の5月28日と29日にかけて、第42回日本・EU議員会議が国会で開催された。この会議は日本とEU(ストラスブール)で1年交代で開催される。今回は東京での開催だったが、この議連の会長を務める私と、ポーランド出身のウカチイェフスカ議員が共同議長を務めた。

 時あたかも、トランプ第2次政権が誕生してから初の開催になるが、トランプ大統領のいわゆる「相互関税」への懸念、地球温暖化防止の枠組みである「パリ協定」からの離脱、ロシアのウクライナ侵略に対するロシア寄りの態度、ガザ地域へのイスラエル攻撃の容認態度などに対して、強い懸念を共有することを確認した。

 アメリカがロシアや中国と対峙し、自由貿易のリーダーかつ安全保障の守り神であった時は、日本とEUとの関係はいずれもアメリカの次に位置するものだったが、トランプの理不尽な立ち居振る舞いを目の前にして、今後は日本とEUがともに手を携えて、世界をリードすべきではないかと、強く意識する協議となった。

 日本とEUは自由貿易や人権尊重、法の支配など基本的な価値観を共有し、また地域の安全が脅かされつつある環境、エネルギー調達の困難さ、需給バランスの逼迫による物価の高騰など、共通の課題も少なくない。そのためこれらの分野で日本とEUが協力し合い、強固に結びつくことは極めて重要である。

[ 2025.06.02 ]