はじめのマイオピニオン - my opinion -
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パリ・パラリンピックに思う

 オリンピック(のち「五輪」と表記)の興奮覚めやらぬパリで、今、パラリンピック(のち「パラ」と表記)が開催されている。パラは1960年のローマ五輪の時、五輪開催国と同じ国で行われるようになり、1988年のソウル五輪から五輪の直後に開催されるようになった。今の形になったのは、比較的新しいのである。

 私は以前より、五輪に比べてパラの関心が薄いことを残念に思ってきた。その原因でも結果でもあるテレビ放送時間も激減している現状だ。五輪以上にパラこそ平和の祭典に相応しく、ハンディキャップを持った選手がそれを乗り越え、必死に競技する姿は、より多くの人々を勇気つけるものに違いないのだが。

 パラリンピックの起源は1948年ロンドン郊外の病院内で、第二次世界大戦の戦傷病者によって行われたアーチェリー大会と言われている。リハビリの一環として行われたこの大会は、1952年に国際大会となっている。一方、障害者のためのスポーツ大会には、聴覚障害者のためのデフリンピック、知的発達障害者のためのスペシャルオリンピックス(のち「SO」と表記)がある。

 デフリンピックは夏のフランスと冬のオーストリアで1949年にスタートしている。音や声で意思を伝達することができないため、各競技で様々な工夫が施されている。2025年に日本で開催されることが決まっている。SOはアメリカのJ.F.ケネディ大統領の妹をはじめとするケネディ家が1968年から始めたものである。

 このようにそれぞれスタートの時間や場所、が違っているため、また競技方法も異なっているため直ぐに統合することは難しいが、将来はその方がメリットがあるのではないだろうか。因みに我が国では、それぞれ所管する官庁が分かれていたが、最近では文部科学省に集約されている。

 オリンピックと同じように、多くの方々にパラリンピックに注目していただき、障害を乗り越えようとして頑張っているアスリートたちに、惜しみない拍手を送ってもらいたいと思う。

[ 2024.09.02 ]