はじめのマイオピニオン - my opinion -
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株価最高値更新について

 去る2月22日、東京株式市場では日経平均株価の終値が3万9098円68銭となり、1989年12月29日の大納会に付けた3万8915円87銭の過去最高値を、34年ぶりに更新した。34年前は日本はバブル経済の真っ只中にあり、不動産価格が高騰を続けていた。東京23区の地価総額がアメリカ全土の地価を超えるのではないかと言われていた。

 ところが数年してバブル経済は崩壊し、失われた10年、いや20年とも30年とも言われる経済の低迷、株価の低迷を経験した。しかしここに来て一気に株価の上昇を見ることとなり、多くのメディアもやや興奮気味に報道している。

 株価最高値更新の理由の一つは、足元の円安による日本株の割安感が外国資本の流入を容易にしていることである。日本独特の慣習である企業間の株の持ち合いが半減して、外国投資家の日本株所有が2倍に増加している。二つ目は、日本企業の稼ぐ力とコンプライアンス遵守が内外から評価され、内外の投資家に正当に評価されたことも大きな理由と思われる。三つ目はアメリカ経済の底堅さと、ニューヨーク株式市場の活況である。

 しかしこの事態を手放しで喜んではいけない。今後の株価の動向は依然としてアメリカ経済に依存している割合が高く、この夏以降の景気減速が囁かれているのである。過去における日本の安定株主が減少し、投機的な外国資本の割合が高くなっていることも不安材料だ。このような対外的要因に左右されないような、足腰の強い、稼げる企業経営を続けることが、国内企業には求められる。

 一方株価最高値の恩恵を、国内の実体経済に反映させ、家計に分配することが大変重要である。そのためにはNISAの制度をさらに拡充するなど、個人投資家の拡大と保護を強化すること。賃金の上昇が物価高によって相殺されないように、継続的に賃上げを幅広く実施していくことも大切である。企業はこれまでに溜め込んできた内部留保を、適切に個人に還元していかなければならない。

[ 2024.02.26 ]