はじめのマイオピニオン - my opinion -
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水を治めるものは国を治める

 中国の古代、春秋時代の覇権国家である斉の宰相・管中の言葉に、「水を治めるものは、国を治める」「善く国を治める者は、必ずまず水を治める」というのがある。治水の重要性を説いた有名な言葉である。先日も台風6号と7号が相次いで日本列島を襲い、大きな被害を受けた。最近この言葉が、より重みを持って来たのではないだろうか。

 台風の発生数もさることながら、その威力が格段に強くなって来たように感じる。原因はやはり温暖化によるもので、気温上昇が大気中の水分量を増やし、降水量も増やすからだと言われる。しかしまた一方で、ハワイ諸島のマウイ島で、大旱魃による山火事が多くの街と人命を奪ってしまった。温暖化は水害と旱魃の両方を引き起こすのだろうか。

 世界各国は地球温暖化防止のために、CO2削減のための中長期的取り組みを進めている。しかしその効果は限定的であり、我々は温暖化による災害の拡大に対して、常に闘っていかなければならない。

 日本は特に水害に対する備えを強化することに専念すべきだ。これまでは河川に堤防やダムを建設することが中心だったが、それでは追いつかず、最近では河床の浚渫、水量を調節する貯水施設や田んぼダムなど、新たな治水技術を導入していかなければならなくなった。またハザードマップを活用して、洪水に備えた住民の組織的な避難も必要になってきた。

 先日の相次いだ台風による被害を受けた方々にあらためてお見舞い申し上げなければならない。昔から「災害は忘れた頃にやってくる」という教訓があったが、今は「災害は忘れないうちに、次々とやってくる」という教訓に換えなければならない。私たちは一人ひとりの心の備え、地域の組織的な備え、そして物理的な備えに資金投入を惜しんではならない。

[ 2023.08.21 ]