はじめのマイオピニオン - my opinion -
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日常を取り戻す難しさ

 私立学校経営をしている私としては、3月は卒業式関係、4月は入学式関係の行事が目白押しで、1年間で最も忙しい時を迎えている。例年より早く満開を迎えた桜が、入学式にはほぼ散ってしまうのが口惜しい。

 この時期、新たに頭を悩ませていることは、3年も続いた新型コロナウイルス感染症の沈静化と、それに伴うマスク着用ルールの変更である。3月13日からは着用するしないは基本的に自由となり、高校の卒業式では、卒業生はマスクを外すことを推奨したが、8割強の生徒が外さずに参列した。また先日の新年度辞令交付でも、多くの教職員がマスク着用で臨んだ。

 通勤通学などの公共交通機関や、人々が密に集まるところでは依然として着用が必要だが、一般的に屋外や、屋内でも距離が保てる場合や声を出さない場合では、外しても問題はないはずだ。しかし3年間のマスク生活は習慣となってしまい、なかなか外せない人が多いことも事実である。日常を取り戻すには、外す機会を増やしていかなければならないが、個人の意思に反して強制することもよろしくない。

 成り行きに任せるしかないのだろうが、気がついたら多くの人が外していた、というスピード感で良いのではないか。大切なことはマスクをつけるつけないで、人々の間でトラブルを起こしてはならないし、ましてや差別や偏見、いじめの原因になってもいけないということだ。

[ 2023.04.03 ]