はじめのマイオピニオン - my opinion -
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こども家庭庁の設置を控えて

 ロシアのウクライナ侵略が続いているが、力による現状変更は如何なる理由があっても、決して認められない。日本も欧米諸国と連携して、厳しい制裁措置を行うべきである。1日も早い停戦合意が求められる。

 こどもをめぐる対策の所管官庁は、現在文科省、厚労省、内閣府、警察庁などに分散されている。文科省は幼稚園、義務教育、そしていじめ対策。厚労省は保育所、障害児支援、児童虐待防止、母子保健など。内閣府は認定子ども園、少子化対策、貧困対策、児童手当などである。

 こどもをめぐる様々な問題を、迅速にかつ効果的に解決する必要が高まっているが、現状は縦割り行政の標本みたいなもので、如何ともし難い。そこで自民・公明両党は先の衆議院選挙でも公約として掲げ、現在政府部内で法案化作業を続けている。旧民主党や現在の立憲民主・国民民主など、野党からもこども政策の司令塔の必要性が指摘されている。

 そうした中で、専ら教育を担当する文科省は、義務教育は言うまでもなく、幼稚園も立派な幼児教育機関であるので、こども家庭庁に吸収すべきでないと譲らなかった。しかし幼稚園と保育所の機能がかなり似通ってきているので、幼稚園教育要領についてはこども家庭庁と協力・情報交換すること。またいじめ対策も協力し合うことで決着した。

 こども家庭庁の発足にあたり、組織いじりに終始してはいけないと、私は切望する。なにごとも「こどもファースト」の精神が貫かれることが肝要と考える。それを裏付けるためには、1994年に日本も批准した「子どもの権利条約」を反映した「こども基本法」を制定することが望ましい。ただし今回はこども家庭庁の発足にエネルギーを集中し、基本法は次の課題とすべきだろう。

 なお家庭は子どもにとって最初の養育機関、教育機関であり、家庭の役割を充実強化することは当然である。しかし家庭内で暴力や虐待があれば、一時こどもを家庭から引き離すことも必要である。そうした権限をこども庁に付与することも考えなければならない。

 現在、各省庁が保有する仕事を寄せ集めただけでは、こども家庭庁はうまくいかない。まさにこども政策の強力な司令塔として、総合調整をしっかり行い、縦割り行政を排除しなければならない。これまでの内閣府に置かれた外庁は、担当大臣という専任の閣僚を置き、長官は官僚が仕切るという構図だった。しかしこども家庭庁に限っては、長官そのものを閣僚にするくらいの権限強化が必要になるのではないか。

[ 2022.02.28 ]