はじめのマイオピニオン - my opinion -
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羽田孜先生のご逝去を悼む

 昨日、羽田孜先生の訃報に突然接しました。長く政治の師としてご指導をいただきましたので、誠に残念の極みです。

 羽田先生は田中派木曜クラブ、経世会、改革フォーラム21、新生党、新進党で政治行動を共にさせていただきました。木曜クラブでは7奉行の一人として頭角を現し、改革フォーラムすなわち羽田・小沢グループではリーダーの一人として、そして7党1会派による非自民連立政権では、細川護煕総理に続いて総理大臣に登り詰めました。

 しかし残念だったのは、連立政権が途中で空中分解して、総理大臣わずか64日間という短命内閣に終わったことです。当日私は新生党常任幹事として、連立与党の国対委員長の立場でしたので、最後まで守りきれなかったことを、今でも痛恨事だと感じております。

 羽田先生は常に政治や政策を純粋に考えて行動する、稀有な政治家でした。特に小選挙区制度導入による政治改革には、鬼のような勢いで必死に取り組まれました。その勢いたるや、若手議員の誰も真似ができませんでした。よく「青年政治家」という言葉を使いますが、羽田先生は「万年青年」と言っても言い過ぎではありません。

 さらに羽田先生は取り立てて側近を置くことなく、誰とでも親しく、そして等しく接してくれた、数少ない政治家でもありました。『北風と太陽』で言えば、まさに太陽そのものの存在でした。羽田先生の純粋さや人柄の良さは、殺伐とした政界にあっては、あるいは大変な苦労を伴ったかも知れません。しかしそれを物ともせず、嬉々として信念を貫いた羽田先生のスケールの大きさに、あらためて驚きと敬意を覚えます。

 82歳で老衰というのはやや早いように思いますが、それだけお苦しみが無かったのだと安堵しております。羽田孜先生、本当に長年お世話になりました。どうぞ安らかにお眠りください。合掌

[ 2017.08.29 ]