はじめのマイオピニオン - my opinion -
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リオ・オリンピックの成果

 4年に一度のスポーツの祭典、オリンピック・リオデジャネイロ大会も、終盤を迎えつつある。ブラジル国内の政情不安や反対デモ、治安悪化やジカ熱など、多くの不安を抱えた大会だったが、ここまで何とか無事に開催できており、少しホッとしている。

 日本代表の選手たちも大活躍しており、メダル数では既にロンドン大会を上回ったようだ。次回開催国としては、次につながる大きな成果を得たと言っても言い過ぎではないと思う。

 私ども作新学院中等部から高校英進部までの6年間を過ごした萩野公介選手も、競泳の400m個人メドレーで金、200m個人メドレーで銀、4×200m自由形リレーで銅メダルを獲得した。個人的な成績はもちろんだが、好調な日本競泳陣を引っ張ってきた功績は、大変大きなものがある。

 本人はレース後のインタビューで、まだまだ十分な力が発揮できてないことを悔しがっていたが、中学・高校時代の彼を見ているものとしては、まさに彼らしい「負けず嫌い」の性格が、そのまま現れていて頼もしい限りだ。

 レースの合間に流された周囲のインタビュー番組で、東洋大学の平井コーチの言葉が印象深い。
「萩野がここまでの成績を出せるのは、ただ体力や技術だけではなく、周囲のことに気を配り、周囲を動かす人間力が大きいからだ」

 萩野選手はマスコミから時として、周囲を気にせず、孤高を決め込んでいるように扱われるが、それは全くの誤解であり、平井コーチの言葉に心からの拍手を送った。彼の人間力はもちろん彼自身の努力の賜物だが、その一部でも、私どもの中学・高校時代に培われたとしたら、これほど嬉しいことはない。

 4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本のアスリートたちがその人間力をさらに強くしてもらえることを願ってやまない。

[ 2016.08.15 ]