はじめのマイオピニオン - my opinion -
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暖冬と寒波

 昨年末から今年1月中旬まで、記録的な暖かい冬が進行していた。しのぎやすい冬で安心し切っていたところ、今度は西日本を中心に大寒波。奄美大島では115年ぶりの雪、沖縄本島でも観測史上初めてのみぞれだったようだ。

 

 いま地球環境は確実に温暖化に向かっているが、どうも一直線に温暖化に向かうのではないらしい。日本の寒波は短時間で済んだが、アメリカ本土やヨーロッパでは長く寒波が居座り、相当な犠牲者が出ているという。温暖化が進むに連れ、寒暖の差がどんどん激しくなり、豪雨と干ばつも場所により激しくなっているようだ。

 

 昨年11月、まだ大規模テロの悪夢から冷めやらぬパリにおいて、気候変動枠組み条約の締約国会議、いわゆるCOP21が開催された。二酸化炭素をはじめとする温暖化ガスの発生について、先進国も新興国も、途上国も分け隔てなく、将来の削減率を示すことが出来た。それまでの先進国と途上国がいがみ合っていた状況から、大きく転換した。

 

 合意を取り付けるまでに多くの時間がかかったが、今からでも決して遅くはない。問題は加盟各国がプレッジした数字を、どこまで誠実に守るかである。昨今の、世界各地で起こっている異常続きの天候が、この試みを後押ししてくれることは間違いない。

 

 我々がやるべきことは、各国の異常気象の情報を共有するとともに、それらを恐怖と捉えるのではなく、如何にしたらそれらの発生を防げるのかと、真剣に考えることではないだろうか。

[ 2016.02.01 ]