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< 国民と自衛隊 >
 最後に4番目の課題です。それはわが国の防衛について、民間や一般の方々がそれを理解しサポートしていく体制を、きちんと作っておかなければならないということです。実は、昨年まで少し騒ぎになってしまいましたが、この駐屯地に地対艦ミサイル部隊の配備ということがありました。いわゆるSSMです。これについては、我々は自民党国防部会、そして衆議院安全保障委員会で議論してきたわけですが、私自身は一貫して、このSSM部隊の配備は是非進めるべきとの立場でいました。
 この雀宮におきましては、今まで皆さんの大変なご努力によって地域の人々との連携や日頃の交流を心がけてやっていただいてきました。ですから宇都宮や雀宮の人々と自衛隊は大変協力的ですが、SSMのことについては若干、最初のボタンの掛け違いがあって、住民の中にはこの問題について、必ずしも十分には理解していただけなかった方々もおられたということは、非常に残念だなと思っています。
 過去宇都宮におきましては、若草を中心として多くの駐屯地が集中して、戦前は宇都宮は「軍都」といわれていました。ですから、宇都宮の人々は防衛の問題や安全保障の問題には他の地域に比べて理解度が高く、自衛隊を暖かく支えている人々だと思っていました。今でも私はそれを信じて疑わないわけですが、SSMのときだけ「これはちょっと変わってきたのかなぁ。」との感じをもったわけであります。だからこそ私は地域の人々との連携や協力が、自衛隊駐屯地において非常に大事なことと思います。
 また自衛隊の中のことを考えてみると、隊舎の整備や様々な福利厚生施設について、さらに力を込めなければなりません。東西冷戦時代においては、どうしても正面装備に大変お金を使わざる得なくて、後方支援の部分は後回しになってしまいました。しかしようやく正面装備が一段落しましたので、防衛費の一部分は後方支援のほうにも回り始めております。まだまだ不十分ではあるとは思いますが、この後方支援や隊舎をはじめとする福利厚生施設に対する防衛費の適切な配分を、今後も考えていかなければならないと思っております。
 また自衛隊員の処遇の問題につきましても、階級の見なおしや定年の延長について少しづつ改善を続けているわけであります。隊員の処遇問題や隊員の名誉に関わる様々な問題についても、皆さんがこの崇高な役割を、安心してまた胸を張って遂行していける体制作りを、地域の人々を巻き込んで作り上げていく。これがわが国の防衛における最大の課題ではないかと思っています。

< おわりに >
 ちょうど一時間、私の大変つたない話でございましたけれども、過去の防衛論議や今後の防衛の課題という話をさせていただきました。私自身も皆さんと共に汗をかきながら、日本の防衛を更に良くしていくためにがんばっていきたいと思いますので、どうかご指導とご支援をよろしくお願いいたします。最後までご清聴いただきまして本当にありがとうございました。
  どうか皆さんも日々の業務にがんばっていただきたいと思います。ありがとうございました。

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