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質疑応答 Q:アーミテージさんの話がさかんにでて、私も何回かお会いしたんですが、今日車の中で国会の討論を聞いてましたら、このへんの話がでてきてて、集団的自衛権を急に言い出したのは、「アーミテージ・レポート」でそういう約束をしたのかとの質問があって、私は車の中だったもんですから、回答を聞かなかったのですが、「アーミテージ・レポート」というのは、日本においてアメリカにおいて、どういう位置付けになっているのですか?言ってみれば、これをベースにして日米でそれなりのディスカッションをされているのか、あるいは日本での位置付けとアメリカの位置付けは違うのかもしれませんが、そのへんどうなんでしょうか? M:ありがとうございました。アメリカでは「アーミテージ・レポート」の位置付けは、これは共和党だけでなくて、民主党政権に入っていた高官もその勉強会に参加してました。しかし、アーミテージさんの考え方が1番反映されてたと思いますので、アメリカでも「アーミテージ・レポート」と言うように、言われてます。アーミテージさんは、ブッシュ政権ではすごい影響力を発揮する人で、そしてまたウォルフヴィッツもアーミテージレポートのメンバーでしたので、ブッシュ政権の対日政策、特に安全保障政策については、ブッシュ政権の1つの青写真ではないかということだと思います。どの時期でこの政策提言が実践のほうにいくか、今のところははっきりと言えないんですが、でもいずれ必ずそういう方向にいくと思います。しかし、問題は日本側で「アーミテージ・レポート」みたいな青写真がないのです。ですから、日本側も日本の知識人とかもっと高官が研究して、議論して、日本の主体性を発揮しながらそういう報告書をまとめて、対等に日米の間で議論すべきだと思います。しかし、残念ながらそういうものはありませんので、なんか一方的に、アメリカがこういう要求があって、日本が対処しなければならない、そういうしくみになっています。私から見れば非常に不健全だと思います。ですから、できるだけ早く、日本も議論して、日本からアメリカにも注文を出すということが1番ベストだと思います。
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